大崎町に喫茶店から新しい文化を

鹿児島県、大隅半島にある人口一万二千人の町、
大崎町。
資源ごみのリサイクル率日本一のこの町で、地産地消やフードロスと向き合い、人にも自然にも大切なモノコトを提供する喫茶店を作ります。
大崎町に懐かしくも新しい小さな喫茶店。
小さなハコからはじめる集いと憩い

喫茶店からこの町に新しい文化を。

初めまして、上田未知(うえだ みち)と申します。東京都小金井市出身、1991年生まれの今年33歳です。
現在は鹿児島県の大隅半島にて小学校一年生の息子と、山好きのパートナーとの3人暮らしです。
さて、そんな私の喫茶店への憧れは、10歳の夏休みに遡ります。
当時、母が学生時代にアルバイトしていた水出し珈琲専門の喫茶店へ初めて連れて行ってもらいました。
その時のマスターと母のやりとり、そしてお店の作り出す雰囲気に魅せられて、コーヒー牛乳も飲めなかった私は幼いながらに
「誰かのサード・プレイス」である喫茶店に対し「大人になったらこのお仕事をしたい」と強く思ったのでした。
高校卒業後、食の専門学校レコールバンタン「カフェオーナー選考学科」を卒業し、順調に結婚出産をしたかと思いきや、
後に二度の離婚と流産を経験し、シングルマザーとしての子育てと夢の両立を諦めかけた時もありました。
それでも我が子に「自分で自分の夢を諦めなくて良い」ということを体現したい、
そんな思いで細々と焙煎してはイベント出店やオンラインでの珈琲豆の販売を続けてきました。
焙煎を始めて10年、続けてこられたのは応援してくれた大切なお客様と友人たち、そして家族のお陰です。
まずはこの場をお借りして感謝の気持ちをお伝えしたいと思います。いつも本当にありがとうございます。
さて、東京都で生まれ育った私ですが昨年の春、
我が子の小学校入学を機に自分の人生を変えるために鹿児島県へ母子移住を果たしたのでした。
それでは、ごあいさつはここまでに。私のこれからの話をしようと思います。
最後までお付き合い頂ければ幸いです。

日常に追われてつい忘れてしまいそうになる大切なモノコト、
それは十人いたら十通り。
例えば自分と向き合う時間、本をじっくりと読んだり、
音楽に浸りながら珈琲を飲むコト、時には大切な人に手紙を書いたり。
例えば気の知れた仲間と珈琲を飲みながら何気ない会話を楽しんだり、
その場にいた名前も知らない誰かと新しいことを共有したり。
一杯の珈琲を取り巻く空間にはそんな誰かの
大切なモノコトを受け止めてくれる力があると思っています。
そしてその時間から新しい文化や価値が創造されることも。

素敵な町には素敵な喫茶店がある、
そこで過ごす何気ない幸せを誰もが共有できる。
私は、ここ大崎町にそんな空間を作りたい。

19歳の秋、「水出し珈琲の喫茶店」に強く憧れを抱いていた私を受け入れてくれたのは、
JR西国分寺駅(東京都国分寺市)にある『クルミドコーヒー』というカフェでした。

今回喫茶店を作るにあたり、
選んだ物件はこの町で長年「調剤薬局」として
町の人の健康を支えてきた
「中央薬局」の跡地です。

藤田 香澄さん

大切な仕事のパートナー、かすみさん(写真:右)。
彼女は初対面の日、私に「お店を一緒にやりませんか」と声をかけてくれたとても純粋で、情熱に満ち溢れた素敵な女性です。
香澄さん自身も3年前に神奈川県から大崎町に移住をしています。
香澄さんが大崎町に対して感じてきた課題、それは集落の活動など地縁に基づくコミュニティが主であり、異なる世代や背景を持った人が地縁を超えてつながるコミュニティが発展していないこと。
そして集落加入率が下がっているなど集落コミュニティの限界を迎えつつあるいま、異なる機会を創造していかなければならない。という思いから『場』としてのカフェの可能性を求めて私に声をかけてくれました。行政任せではない、町民からコトを起こす文化拠点を大崎町に作りたい。
そんな未来への思いに私は心を動かされ、
今まで夢にしてきた『喫茶店』をこの町で、香澄さんと作ろう。
そう自然に思えたのでした。
出会ってくれてありがとう!

井上 雄大くん

私の良きパートナーであり、
良きアドバイザーの雄大(ゆうだい)くん。
このお店作りと始めるにあたり先に紹介した香澄さんを紹介してくれたのも彼です。
関西出身、長野県安曇野市育ち、その後金沢、京都、福島は南相馬での生活をしたあと鹿児島に移住してきました。
出会って間もない頃から私の夢や描いている家族像そして今までの人生に対しても正面から向き合ってくれました。
音楽に詳しい彼は音響機材のサポートもしてくれています。
レトロなスピーカーから流れる音楽も楽しみ!いつもありがとう

上田 晴朗くん

私の最愛の息子晴朗(はるあき)くん。2024年5月で8才になるはるくんは、こどもとは思えない大人なふるまいと機転のきく性格で私のことをいつも支えてくれます。
DIYも人一倍張り切っていてペンキ塗りはもうお手のもの!
小学校で習った得意の算数でお店ではレジをしてくれるそうです。
今回のコメコーヒーファンドの返礼品にも彼のオリジナルイラストを使ったグッズを採用しています。お楽しみに!
はるくん、いつもありがとう。一緒に頑張ろうね

カップマーク意匠 : 輪島キリモト

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